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マーケティング用語50選|集客から販売までの流れで覚える基本用語

執筆・監修:河出壱貫(株式会社LAYR 代表取締役)

マーケティングの用語は、五十音順で覚えようとすると頭に残りません。実務では「集客して、リストを取って、育てて、売る」という決まった順番で登場するからです。

このページでは、その順番どおりに50語を並べました。1語あたり数行で読めるので、打ち合わせの前にざっと目を通すだけで、話についていけるようになります。

マーケティング用語を集客から販売までの5段階に整理した図

この記事の使い方

上から順に読めば、マーケティングの全体像がそのまま頭に入ります。分からない語だけ調べたいときは、ページ内検索(Ctrl+F / ⌘F)で引いてください。

用語の全体像

段階何をする場面か語数
1. 数字の用語良し悪しを判断する共通言語13語
2. 戦略・準備誰に何をどう伝えるか決める12語
3. 集客存在を知ってもらう9語
4. LP・リスト獲得連絡先を預けてもらう6語
5. 販売買ってもらう・単価を上げる10語

1. 数字の用語(13語)

マーケティングの会話は、ほぼこの13語で成立します。ここだけは意味を正確に押さえてください。

CPA(コストパーアクション)

成果1件を獲得するのにかかった広告費のこと。

10万円の広告費で問い合わせが100件来たなら、CPAは1,000円です。

注意したいのは、「成果」が何を指すかで数字がまったく変わる点です。問い合わせなのか、購入なのか。会話の最初にここをそろえておかないと、同じ「CPA1,000円」でも評価が正反対になります。

CPO(コストパーオーダー)

注文1件を獲得するのにかかった広告費のこと。

CPAのうち「実際にお金が支払われた時点」だけに絞ったものです。

問い合わせ1件あたり1,000円で、そのうち10%が購入に至るなら、CPOは1万円になります。問い合わせは安く取れているのに利益が出ない、という場合はこの数字を見ていないことが多いです。

CV(コンバージョン)

狙っていた行動が完了すること。

購入、申し込み、LINEの友だち追加、資料請求などが該当します。

何をCVとみなすかを決めた地点を「コンバージョンポイント」と呼びます。LINE登録をCVに置くのか、購入をCVに置くのかで、後続の数字がすべて変わります。

CVR(コンバージョン率)

訪問者や登録者のうち、CVに至った割合のこと。

100人が友だち追加して10人が購入したなら、CVRは10%です。

CPAとCVRが分かれば、CPOは計算で出せます(CPA ÷ CVR)。この2つを聞くだけで採算のあたりが付くため、現場で最もよく使う組み合わせです。

LTV(ライフタイムバリュー)

1人の顧客が、取引の全期間を通じてもたらす売上のこと。

LTVがCPOを下回っていると、売れば売るほど赤字が積み上がります。

広告を増やす前に必ず確認すべき数字です。「集客から始めてしまい、LTVが低いまま広告費を投じて苦しくなる」という失敗は、非常に多く見られます。

ROAS(ロアス)

かけた広告費に対して、何倍の売上が立ったかを示す指標。

1万円の広告費で10万円売れたなら、ROASは1,000%です。

ただしこれは売上ベースの指標です。原価が重い商売では、ROASが高くても利益が残っていないことがあります。

ROI(ロイ)

かけた広告費に対して、何倍の利益が出たかを示す指標。

ROASの利益版だと考えてください。10万円売れても原価が5万円なら、1万円の広告費に対する利益は5万円で、ROIは500%です。

0%が損益トントンの状態です。マイナスもあり得るのがROASとの違いで、事業として儲かっているかを見るならこちらを使います。

CPC(コストパークリック)

1クリックあたりにかかった広告費のこと。

1万円で100クリックされたなら、CPCは100円です。

クリック課金型の広告運用で日常的に使います。自社名で検索されたとき(指名検索)のCPCが安く済んでいるかは、その事業の知名度を測る目安にもなります。

インプレッション(インプ)

広告や投稿が表示された回数のこと。

「何人に届いたか」ではなく「何回表示されたか」である点に注意してください。同じ人に3回表示されれば3インプです。

CTR(クリック率)

表示された回数のうち、クリックされた割合のこと。

1万回表示されて100回クリックされたなら、CTRは1%です。

画像や見出しの良し悪しが最初に表れる指標です。数字が伸びないとき、まずここを疑うと原因が絞り込めます。

PV(ページビュー)

ページが開かれた回数のこと。

インプレッション × CTR で、おおよそのPVが計算できます。1万回表示されてCTRが1%なら、PVはおよそ100です。

KGI(重要目標達成指標)

最終的に到達したいゴールの数字。

「今期の売上1億円」「新規契約200件」といった、事業としての着地点を指します。まずここを決め、そこから逆算していきます。

KPI(重要業績評価指標)

KGIを達成するために分解した、中間目標の数字。

「説明会に1,000人集める」「成約率10%を維持する」などが該当します。

KPIを分けておく利点は、うまくいかなかったときに原因を特定できることです。「売れなかった」ではなく「集客は足りていたが成約率が下ぶれた」と分かれば、打ち手が決まります。


2. 戦略・準備の用語(12語)

売り始める前に決めておく内容です。ここが曖昧なまま広告を出すと、費用だけがかさみます。

DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)

見込み客の連絡先を取り、反応を見ながら販売まで運ぶ手法。

一斉に同じ内容を送るのではなく、資料を受け取った人にだけ次の案内を送る、というように反応で分岐させるのが特徴です。

リスト

こちらから連絡できる、見込み客・既存客の連絡先情報。

メールアドレス、LINEの友だち、電話番号、住所などが含まれます。

広告は止めれば消えますが、リストは手元に残ります。ここを増やすことが、多くの事業で最も再現性の高い投資になります。

リストマーケティング

集めたリストに継続的に情報を届け、販売につなげる考え方。

「集める → 育てる → 売る」という型です。1回きりの集客と違い、同じ相手に何度も提案できるのが強みです。

ファンマーケティング

熱量の高い一部の顧客を優遇し、その人たちからの売上と口コミを伸ばす手法。

購入者限定のコミュニティや勉強会をつくるのが定番です。売上の大半を上位の顧客が支えている事業ほど、効果が出ます。

インフルエンサーマーケティング

影響力のある人に、商品を紹介してもらう手法。

その場で買ってもらうより、まずLINEやメルマガに登録してもらう導線にしたほうが、成果は伸びやすくなります。一度きりの露出で終わらせないためです。

カスタマージャーニー

顧客が「どこで知り、何を見て、どう買ったか」の道筋のこと。

設計していないと、どこを直せばいいか分からなくなります。「とりあえずホームページを置いておく」だけで導線がつながっていない、というケースは珍しくありません。

ペルソナ

狙う顧客像を、一人の人物として具体化したもの。

「稼げていないフリーランス」では粗すぎます。年齢、月の収入、いま何に困っているかまで落とし込んでください。

ここが甘いと、広告のコピーが誰にも刺さらなくなります。

セグメント

顧客をある基準で区切った集団のこと。

性別、年齢、購入金額、興味関心など、区切り方はいくつもあります。どの軸で、どこまで細かく切るかを決めるのがセグメント分けです。

ターゲット

セグメントの中から、実際に狙うと決めた層のこと。

ペルソナを描き、セグメントを切り、その中から「ここに売る」と定めたものがターゲットです。

キャッチコピー

サービスを一言で言い切る売り文句のこと。

「土日2日で動画編集者に」のように、誰が何を得られるのかが一読で分かる形にします。

コピーライティング

反応が取れる文章を書く技術のこと。

LPの成果を左右するのは、デザインやコーディングよりも文章です。何を、どの順番で、どう言うかで数字は大きく変わります。

ブランディング

「この分野ならこの会社」と思われる立ち位置をつくること。

実績や専門性を、伝わる形で出し続ける活動だと考えてください。コピーで打ち出した内容と、実際の発信内容がそろっていることが前提になります。


3. 集客の用語(9語)

存在を知ってもらう段階です。広告と、自社で育てる媒体の2系統があります。

アド(Ad)

広告全般のこと。

advertisement の略です。「アドを回す」と言えば広告を出稿することを指します。基本的すぎて解説されないまま使われるため、最初につまずきやすい言葉です。

リスティング広告

検索結果の上部に表示される広告のこと。

検索上位の枠をお金で買うイメージです。SEOで上位を取るより速く結果が出ますが、出稿を止めれば表示も消えます。

ディスプレイ広告

Webサイトやアプリの広告枠に、画像や動画で表示される広告。

多くの人に届けられる一方、まだ自社を知らない相手に出すと費用対効果が合いにくい面があります。

リターゲティング広告

一度サイトを訪れたが離脱した人に、もう一度表示する広告。

すでに接触がある相手なので、初接触の広告より反応が取りやすくなります。ディスプレイ広告の枠を使って配信するのが一般的です。

SNS広告

Instagram、Facebook、X などSNSの枠に出す広告。

細かい条件でターゲティングできるのが特徴です。成果を分けるのは、多くの場合クリエイティブ(画像・動画)の質になります。

エンゲージメント

投稿に対する反応のこと。

いいね、コメント、保存、クリックなどが含まれます。SNSでは反応が集まるほど表示も伸びる仕組みのため、投稿の良し悪しを測る中心的な指標になります。

オウンドメディア

自社で保有・運営するメディアのこと。

ブログ、YouTube、SNSアカウントなどが該当します。広告と違い、更新を止めても過去の投稿が集客を続けてくれる点が強みです。

SEO(検索エンジン最適化)

検索結果で上位に表示されるようにする施策のこと。

「動画編集 スクール おすすめ」で検索したときに自社が上位に出れば、広告費をかけずに問い合わせが入ります。オウンドメディアとセットで語られることがほとんどです。

MEO(マップ検索最適化)

Googleマップの検索結果で上位に表示させる施策のこと。

「近くの焼肉」のように、地図から店を探す行動が増えているため、店舗ビジネスでは広告より効くことも多い領域です。


4. LP・リスト獲得の用語(6語)

集めた人に、連絡先を預けてもらう段階です。ここの数字が悪いと、広告費がそのまま無駄になります。

LP(ランディングページ)

広告やSNSから着地させる、1枚完結のページ。

購入なのか登録なのか、してほしい行動を1つに絞るのが原則です。選択肢が増えるほど反応は落ちます。

LPO(LP最適化)

LPのどこで離脱しているかを分析し、改善していくこと。

見出しを変える、申し込みボタンの位置を変える、といった調整で数字が動きます。広告費を増やすより先に手を付けるべき打ち手です。

オプトイン

見込み客が、自分の意思で登録すること。

LINEの友だち追加やメルマガ登録の瞬間を指します。「リストイン」とも呼ばれます。ここをコンバージョンポイントに置いてCPAを測るケースが多く見られます。

ダブルオプトイン

LINE登録後にメルマガにも登録してもらうなど、連絡経路を二重に確保すること。

片方のアカウントが使えなくなっても、もう片方で連絡が取れる状態を保てます。プラットフォームに依存しすぎないための備えです。

アフィリエイト

紹介経由で売れたら報酬を払う、成果報酬型の販売手法。

オンラインの営業代行に近い仕組みです。売れたときにだけ費用が発生するため、広告と違って持ち出しのリスクが小さくなります。

バズマーケティング

口コミが広がる仕掛けを、意図的につくる手法。

「SNSで拡散されること」そのものを指す使い方もありますが、本来は口コミを起こす設計を指します。特典と引き換えに感想を投稿してもらう、といった施策が典型です。


5. 販売の用語(10語)

買ってもらい、単価を上げる段階です。ここまでの流れがつながって初めて機能します。

ローンチ

商品を売り出すこと、またはその売り出し方の総称。

「来月ローンチする」と言えば、来月から販売を開始するという意味です。

エバーグリーンローンチ

登録した人ごとに、その人の登録日を起点として同じ順番で案内が届く売り方。

今日登録した人には7日後に、来週登録した人にはその7日後に案内が届きます。いつ登録しても成立するため、毎月の売上が安定しやすいのが利点です。

プロダクトローンチ

全員に同じ日程で案内し、決まった期間だけ販売する売り方。

期間が区切られるぶん盛り上がりやすい一方、その時期を逃した人には売れません。エバーグリーン型とどちらを取るかは、事業の段階によって判断が分かれます。

オファー

「これを買ってください」と提案すること、またはその提案内容。

価格だけでなく、特典や保証を含めた提案全体を指す場合もあります。「オファーの内容が弱い」と言われたら、価格以外の要素を見直す合図です。

クロージング

最後に、購入を決めてもらう場面のこと。

ここで急に売り込んでも決まりません。それまでの流れで信頼が積み上がっているかどうかが、そのまま結果に出ます。

セールスレター

販売用の長文ページのこと。

文章だけで売り切る形式のため、コピーライティングの力がそのまま数字に表れます。単に「レター」と呼ばれることも多い言葉です。

ウェビナー

オンラインで行う説明会・セミナーのこと。

その場で疑問に答えられるぶん、文章だけの販売より成約率が高くなりやすい形式です。同じ内容をオフラインで行えば、単に「セミナー」と呼びます。

アップセル

同じ商品の、上位プランを提案すること。

月額プランの利用者に年間プランを案内する、といった形です。新規獲得より費用がかからないため、LTVを伸ばす基本の打ち手になります。

クロスセル

別の商品を、あわせて提案すること。

LINE構築を依頼された企業に広告運用も提案する、といった形です。ハンバーガーにポテトを勧めるのがクロスセル、より大きいセットを勧めるのがアップセルだと考えると区別しやすくなります。

ダウンセル

断られたあとに、より手頃な商品を提案すること。

高額なコンサルティングを断られた相手に、セミナー単体を案内するような形です。高い案から入るか安い案から入るかで売上の伸び方が変わるため、設計の判断が分かれるところです。


この記事のまとめ

  • 用語は五十音順ではなく、集客 → リスト獲得 → 販売の順番で覚えると定着する
  • 会話の土台になるのは CPA・CPO・CV・CVR・LTV の5語。まずここを正確に
  • LTVがCPOを上回っているかを確認せずに広告を増やすと、売るほど赤字になる
  • 数字が悪いときは、インプ → CTR → LP → 登録率と順に見ていくと原因が絞れる

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